2012年03月28日

映画「ヒューゴの不思議な発明」感想文



シネプラザ・サントムーンでの観賞です。

1930年代のパリ。駅の壁の向こう側。そこに少年ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)は住んでいた。駅のいたるところにある時計を管理するのが彼の仕事だった。父親(ジュード・ロウ)の死後、叔父のクロード(レイ・ウィンストン)に引き取られたが、叔父は飲んだくれで、仕事をヒューゴに任せきりだったのだ。食べることもままならないヒューゴは、駅で売るパンなどを盗んで飢えをしのいでいた。そんな彼にも一つの生きがいがあった。それは父が博物館から修理するために預かってきた一体の機械人形の修理だった。それがヒューゴと父親をつなぐ唯一のものだった。しかし部品が足りない。ヒューゴは駅のおもちゃ屋の主人であるジョルジュ(ベン・キングズレー)のところからおもちゃを盗んでは部品を流用していた。しかしついに見つかり、ジョルジュに機械人形の修理に関わる大事なノートを取り上げられてしまう。ノートを取り返すためにジョルジュの家に行くが相手にされない。そこでヒューゴはジョルジュの養女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)に近づいた。ヒューゴに好意を持ったイザベルは、その後ヒューゴと行動を共にするようになる。それは二人にとって小さな冒険でもあった。

世界各国でベストセラーとなったブライアン・セルズニックの小説を映画化したものです。監督さんは「ディパーテッド」のマーティン・スコセッシ。主演の機械好きの少年役に「縞模様のパジャマの少年」のエイサ・バターフィールド。駅のおもちゃ屋の主人役に「シャッター アイランド」のベン・キングズレー。その養女役に「モールス」のクロエ・グレース・モレッツ。

水野晴郎さんの「いやー、映画って本当に良いものですね」と言う言葉が浮かんできます。完全にCGで構成された背景のこの映画の中に、映画創生期の作りの画をはめ込んだ作りが何とも印象的です。また駅という狭いコミュニティの中に、恋愛だったり生活だったり犯罪だったり、様々な人間模様が渦巻いているのにも作品の厚みを増している気がします。頑固な大人たちと、違った意味で頑固な子供との対比も良いなと思います。

ただ多くの方も指摘していますが、付けられた邦題と予告編の作り方が非常によくないと思います。実際作品中で主人公の少年は何ら物理的「発明」はしていません。それにあの予告編では「ライラの冒険」のようなファンタジーアドベンチャーを想像してしまいかねません。実際自分も想像していた内容と全然違ったのですが、個人的には良い方向で裏切られたので良かったのですが、違った作風を想像して観に来た人が「全然違うじゃん」と思われても仕方ない気がします。営業的な失敗は否めません。

いろんな評価はあるのですが、最後の演出にやや不満はあるものの、個人的には良い内容だったんじゃないかなと思います。時間とお金のある方は是非ご覧下さい。


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2012年03月24日

第6回しみず寄席のお知らせ



さて、お待たせいたしました。ほぼ1年ぶりに開催されます「しみず寄席」のお知らせです。

第6回を迎えました今年は、昨年の第5回に続き、東日本大震災復興支援という形で開催いたします。
今回も東北に縁のあるお方をお招きして開催いたします。

今年のご出演は桂枝太郎師匠と三笑亭可女次さんです。

桂枝太郎師匠は桂歌丸師匠のお弟子さんで、平成21年の5月に真打に昇進されました。現在34歳。岩手県の奥州市のご出身です。昨年の3月11日はご実家も地震の被害にあわれ、ご両親も避難所へ避難したとのことです。その後被災地へのボランティア活動を熱心に行っております。昨年の清水みなと祭りでもお越しいただいたシンガーソングライターの松本哲也さんとも活動してらっしゃいます。

もうお一方は三笑亭可女次さん。可女次さんは地元の静岡県磐田市のご出身。先代古今亭志ん馬師匠に入門するも、志ん馬師匠がお亡くなりになり、一度落語家を辞め小笠原諸島父島でウミガメの調査をしていたと言う方です。平成14年に三笑亭可楽師匠に入門し、平成19年に二ッ目に昇進されています。

こんなお二人でお送りします「第6回しみず寄席」。大いにご期待ください。

第6回しみず寄席の詳細は次の通り。
日時:2012年4月21日(土) 開場は18:30 開演は19:00
場所:「はーとぴあ清水」 6階 多目的ホール
 静岡市清水区宮代町1-1(JR清水駅西口より西に徒歩5分・清水税務署筋向い)

全席自由席 2,000円 前売りのみの販売です。

すでにチケットは販売開始しております。

次のお店で販売しています。

○清水区
リビングハウスこまつ 静岡市清水区真砂町3-9
combi(コンビ) 静岡市清水区袖師町1877-66

○葵区
喫茶じゅげむ 静岡市葵区上石町2-9

また、メールでの直販もやっています。
メールのやり取り&銀行振込等でご購入できます。
まずは以下のアドレスにメールを下さい。メールにはアドレスとお名前を忘れずに!
shimizurakugo@mbn.nifty.com
(一部設定により件名や本文が文字化けするケースが報告されています。その場合は文字化けした部分を削除して下さって構いません。)

こちらよりお振込先等のご連絡をいたします。
まぁ、ヤフオクの取引みたいな感じになります。

お電話では事務局にお願いいたします。
054-351-0511
(株式会社ベイプレスセンター内)
土日祝日は留守番電話の対応となります。

今回もたくさんのお客様にご来場いただき、より多く支援ができるような形になればなと思っております。ご期待ください。よろしくお願い申し上げます。


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2012年03月19日

映画「TIME/タイム」感想文



MOVIX清水での観賞です。

未来の社会。特に病気でもなければ人間は25歳まで生きられるようになっていた。しかし25歳を過ぎると、そのままの姿で与えられた1年間の「時間」の中で、労働の対象として「時間」を得て、生活に必需とされるものを「時間」で支払う社会となっていた。そしてその「時間」が全て失われることは死を意味していた。その日を生きるために「時間」を稼いでいた青年ウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は母親のレイチェル(オリヴィア・ワイルド)との二人暮し。そんなある日、バーで飲んでいたウィルの前にやたら羽振りの良い男が現れる。彼に残された時間は100年以上あった。スラムには「時間」を奪うギャングが横行しているため、ウィルはその男に注意するが聞き入れない。そしてその酒場にギャングが現れるが、決死の中ウィルはその男を助け出す。ヘンリー・ハミルトン(マット・ボマー)と名乗るその男は富裕層が住む街からやってきた男だった。彼はウィルにこの社会の裏の部分を告げ、長く生きることの不条理を説いた。そしてウィルが寝ている間に彼に自分の「時間」のほとんどを与え、自らは命を絶った。100年以上の時間を与えられたウィルは、母と共に富裕街に移り住むことを決めるが、支払いに「時間」を失った母親はウィルの目の前で「時間」を失ってしまう。ウィルはこの社会への復讐を誓った。

テクノロジーの発展によって老化を克服し裕福な者は永遠に生きられる一方、貧しい者は寿命のために働き続けなければならない近未来を舞台にしたアクション・サスペンス。監督さんは「ロード・オブ・ウォー」のアンドリュー・ニコル。主演のスラムの青年役に「ソーシャル・ネットワーク」のジャスティン・ティンバーレイク。主人公と行動を共にする富裕層の娘役に「マンマ・ミーア!」のアマンダ・セイフライド。彼らを追う公安の捜査官役に「ダークナイト」のキリアン・マーフィ。

「時は金なり」と言ったことわざがありますが、まさにそれを具現化したような作品となっています。時間に追われる切迫感。そして貧困層から搾取する富裕層への復讐、そしてやや「俺たちに明日はない」のボニー&クライドを彷彿させるようなストーリー展開が観る側をグッと引き寄せるような感覚があります。また彼らを追う捜査官も、そのような社会に矛盾を感じながらも、その「社会」を守るという使命を全うする生き方にも、主人公たちとは違う立場で共感を得られると思います。

しかしこの映画の評価を決めてしまうのが「設定」です。近未来の作品は非常に設定が重要なわけですが、非常に興味深く面白い設定ではあるのですが、それを煮詰めすぎて難解な部分が出てきている気がします。設定された社会で、富裕層が貧困層の「時間」を搾取していると言うのですが、作品を観ている限りどのような仕組みで「搾取」しているのかが自分にはわかりませんでした。また主人公の父親のくだりがあるのですが、その父親がそういった生き方をしたのかがほとんどわからなかったのも不完全燃焼感を増しているような気がします。

あまり突き詰めなければ面白く観ることができると思います。時間とお金のある方はご覧下さい。


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2012年03月17日

映画「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」感想文



109シネマズ名古屋での観賞です。

ニューヨークに住む少年オスカー(トーマス・ホーン)は、父親のトーマス(トム・ハンクス)と様々な「調査」を通して、好奇心と知識を養っていた。しかしその日がやってきた。9月11日。ニューヨークを襲ったそのテロは多数の犠牲者を出し、トーマスもそのビルにいた。留守番電話に「大丈夫だ」と吹き込むトーマス。しかし彼が家の戻ることは無かった。空のひつぎで埋葬された最愛の父親の葬儀をオスカーは受け入れることが出来なかった。1年後、意を決したトーマスは父親の部屋に入る。母親のリンダ(サンドラ・ブロック)がトーマスの部屋を整理せず、そのままの状態を保存していたため、オスカーはトーマスの思い出に浸っていた。クローゼットを開け、上にあったフィルムが入ったカゴを取ろうとしたところ、横にあった青い花瓶が落ち割れた。その中には一つの封筒が入っていた。その封筒には見慣れぬ鍵が一つ。封筒には「ブラック」と書かれていた。オスカーは亡き父親からの新しい調査指令と感じ、独自に調査を始める。それはニューヨークの「ブラック」の姓を持つ人々を一人一人訪ね歩くことだった。

ジョナサン・サフラン・フォアのベストセラー小説を映画化したものです。監督さんは「リトル・ダンサー」のスティーヴン・ダルドリー監督。9・11で父親を亡くした少年役に映画初出演のトーマス・ホーン。その父親役に「天使と悪魔」のトム・ハンクス。母親役に「スピード」のサンドラ・ブロック。少年と共にニューヨークの街を歩く祖母の部屋の間借人役に「エクソシスト」のマックス・フォン・シドー。

さて9・11というアメリカのトラウマとも言うべき出来事を題材にした作品です。作品の前半はヒステリックなまでの少年と母親の姿が映し出されていて、観ている方もいたたまれないような気分になってきますが、マックス・フォン・シドー演じる言葉を喋れない老人と少年が二人で行動するようになってから作品の雰囲気がガラッと変わってきます。そして少年は心に秘めた想いを外に出し始める。そしてラストで母親役にサンドラ・ブロックえい起用した意味がわかってきます。最近の日本ではやや聞き飽きた感がある「絆」と言う言葉が、違った印象で思われる一本になっています。

ただ導入の父親と少年の「探検ごっこ」と言うか「調査」と言うか、この遊びがほとんど意味不明で、作品に馴染み辛い感じがします。また少年の母親に対する9・11前の感情と言うのがもう少しわかるようになっていれば、母子関係と言うのが最後にもう少し良いものになっていたんじゃないかなと思います。

マックス・フォン・シドーは本当に良かったなぁ。喋らないのにあの存在感。時間とお金のある方は是非ご覧下さい。


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2012年03月16日

映画「麒麟の翼 ~劇場版・新参者~」感想文



MOVIX清水での観賞です。

夜の日本橋。よろけたように歩いてくる男は、橋の中央にある麒麟の像の下で崩れ落ちた。男は金属部品製造メーカーの部長の青柳武明(中井貴一)。江戸橋の地下道から10分弱の距離を刺されたまま歩いてきたのだ。捜査に加わったのは日本橋署の刑事・加賀恭一郎(阿部寛)と、彼のいとこで捜査一課の松宮脩平(溝端淳平)。一方事件後巡回していた警察官に不審な男が発見される。彼は殺害された青柳のカバンと財布を所持していた。警官から逃走している途中、男はトラックにはねられて意識不明の重体となってしまう。男の名は八島冬樹(三浦貴大)と言い、青柳が勤務している会社で派遣切りにあっていたのだ。八島が青柳を殺害する動機は充分成立するのだが、八島と同棲している恋人の中原香織(新垣結衣)の言葉や状況などから、加賀には八島が殺害したとは考えにくかった。加賀と松宮の歩きながらの捜査が続く。

東野圭吾のミステリー小説「加賀恭一郎シリーズ」の「新参者」を基に、阿部寛主演で放送されたテレビドラマをベースに映画化したものです。監督さんは「いま、会いにゆきます」の土井裕泰監督。主演の所轄署刑事役に「チーム・バチスタの栄光」の阿部寛。コンビを組む捜査一課刑事役に「君が踊る、夏」の溝端淳平。謎の死を遂げる男性役に「プリンセス トヨトミ」の中井貴一。殺人を疑われる青年役に「忍たま乱太郎」の三浦貴大。その恋人役に「ハナミズキ」の新垣結衣。

さて例によって原作小説も読んでいないし、テレビドラマも見ていません。なのでドラマから引きずっている部分は「?」なのですが、そんな自分でも登場人物の人間関係が自然に推察できる流れはなかなかのものだと思います。また主人公、被疑者、被害者に共通する家族の繋がりが、作品をグッと広げていると思います。また被疑者,被害者の周囲に起こるマスコミ起因による人間関係の崩れ、そして様々なところで起こる隠蔽の体質への批判が強く盛り込まれていると思います。

ただそう言った血の繋がった人間関係は非常に強く描かれていますが、そうでないところは意外とアッサリしていたりします。当初、被疑者になっていた青年が「何故そうなったのか」の説明はちゃんとされていますが、個人的にはあまり納得がいかない、動機に強さが感じられないんですよね。だからクライマックスの謎解きでもイマイチ不完全燃焼感があったのが残念な気がします。

比較的長めの映画でしたが、楽しめることが出来ました。時間とお金のある方は是非ご覧下さい。


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2012年03月12日

第5回お酒落寄席が開催されました



遅れましたが2月25日に開催されました第5回お酒落寄席の報告です。
くどいようですが「お酒落寄席」と書いて「お洒落寄席(おしゃれよせ)」と読みますよ。

今回のご出演は柳亭市馬師匠と、お弟子さんの柳亭市也さんです。

会場の清水テルサのホールにはたくさんのお客様にご来場いただきました。
本当にありがとうございます。

まずは柳亭市也さん。前座噺の定番「牛ほめ」です。
以前に駿府寄席でも一度お聴きしたのですが、あまり大きくないお身体なのに、本当に声がはっていて聴きやすいです。
これからも応援していきたいですね。


そして柳亭市馬師匠。一席目は「試し酒」、二席目が「笠碁」でした。
市馬師匠はサービス満点。落語はもちろんのことですが、自慢ののども唄あり、相撲の呼び出しのモノマネあり、それに絡んだ相撲甚句ありと本当に楽しめました。お酒屋さんの組合の主催とあって、いつもこの会ではお酒に絡んだ噺を皆さんやってくださるのですが、市馬師匠の「試し酒」、素晴らしかったです。

今回は自分が市馬師匠と市也さんの静岡駅までの送迎を担当しました。お疲れのところをやたら話すのも悪いかなと思い、正直ほとんど無言のままでの送迎でした。緊張しました(^_^;)

ご来場いただきましたお客様、お楽しみいただけましたか?本当にありがとうございました。
また、今回の会に多大なるご協力をいただきました、駿府寄席の金山さんに感謝を申し上げます。


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2012年03月02日

映画「ペントハウス」感想文



MOVIX清水での観賞です。

マンハッタンの一等地にある超高級マンション「ザ・タワー」。マネージャーを務めるジョシュ(ベン・スティラー)はマンションの住人からも、従業員からも信頼されていた。中でも最上階に住む証券取引の大物アーサー・ショウ(アラン・アルダ)とは同郷でチェスの対戦もするほど親しい間柄だった。ある朝、そのショウが迎えの車がやってきても乗車せず、マンションの周囲に不審な車があった。異変に気づいたジョシュはマンション内に厳戒態勢を取らせるが、ショウは駐車場にいたクリーニング会社の車で連れ去られてしまう。車を追うジョシュだが、彼の目の前で車は横転。しかし彼の目の前に現れたのはFBI捜査官のクレア(ティア・レオーニ)だった。ショウは様々な証券取引における詐欺の容疑で逮捕されたのだ。そこでジョシュは大変なことに気づく。マンションの従業員の年金をショウに預けて運用していたのだ。預けた金は失われ、自殺未遂をする従業員も現れたほどだ。怒りが頂点に達したジョシュは、自宅監禁されているショウのもとを訪れ、彼の所有するフェラーリ250GTロッソのガラスやランプを破壊する。マンションの経営者は怒り、ジョシュは解雇されてしまう。しかしショウが2000万ドルを自宅に隠し持っているという情報を聞きつけ、失った金を取り返すため仲間たちとその金を奪う計画を立てる。

超高級マンションを舞台に、最上階のペントハウスに住む大富豪に全財産をだまし取られたタワーの使用人たちの奪還作戦を描いた作品です。監督さんは「X-MEN:ファイナル ディシジョン」のブレット・ラトナー。主演のマンションマネージャー役に「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」のベン・スティラー。主人公の幼馴染の泥棒役に「星の王子ニューヨークへ行く」のエディ・マーフィ。主人公の同僚で義理の弟役に「キラー・インサイド・ミー」のケイシー・アフレック。マンション最上階に住む富豪役に「アビエイター」のアラン・アルダ。

さてネットではかなり厳しい評価が付いていたこの作品ですが、結構ハラハラしたりしてそれなりに楽しめた作品となりました。基本的にはプロではない集団の犯行は、だんだん歯車が狂っていったりして、かなり出たとこ勝負になってくるストーリーも面白く思いました。最近はあまり見なくなったエディ・マーフィも、「らしい」しゃべりが優先した演技は健在でしたね。また悪役を演じたアラン・アルダ。本当に表情が多彩で、この作品一番目立っていたかも知れません。

ただ、こういった作品はそこを突いてはいけないのかも知れませんが、やはり設定の無茶苦茶加減は否めません。犯罪に加わっている主人公グループの連中もそうですが、弁護士やFBI捜査官までど素人ではないかと思ってしまうような設定です。ここらへんがネットの評価を低くしている原因だと思います。またもう少しエディ・マーフィを長く見たかった気がします。

まぁ肩ひじ張らずに観られる一本だと思います。時間とお金のある方はご覧ください。


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2012年03月01日

映画「はやぶさ 遥かなる帰還」感想文



シネプラザ・サントムーンでの観賞です。

2003年5月。鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所。そこからM-Vロケットが発射された。そのロケットには小惑星「イトカワ」を探索し、その「破片」を持ち帰る任務を負った惑星探査機「はやぶさ」が搭載されていた。そこにはプロジェクトマネージャーの山口駿一郎教授(渡辺謙)の姿があった。無事「はやぶさ」の打ち上げに成功し、「イトカワ」への軌道に乗ったのだが、山口の前に一つの悪いニュースが飛び込んでくる。軌道計算の責任者として関わった火星探査機「のぞみ」がトラブルから着陸に失敗し、火星の軌道をただ回りつづける宇宙のゴミと化してしまったのだ。日本の宇宙調査の現状を踏まえた中、この失敗は大きかった。従って是が非でも「はやぶさ」は成功させたかった。発射から2年後の2005年、「はやぶさ」は小惑星「イトカワ」に近づいた。しかしそこから「はやぶさ」の度重なるトラブルが発生し、プロジェクトチームは数々の決断を迫られる。

昨年奇跡的に帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトチームの姿を主に描いた作品です。監督さんは「イキガミ」の瀧本智行監督。主演のプロジェクトチームマネージャーの科学者役に「インセプション」の渡辺謙。イオンエンジンを担当する科学者役に「GOEMON」の江口洋介。プロジェクトを取材する新聞記者役に「奇跡」の夏川結衣。その父親で町工場の経営者役に「おくりびと」の山崎努。

さて原作はノンフィクション作家の山根一眞さんです。この方のラジオでのショートコーナーをよく聴いているのですが、この「はやぶさ」プロジェクトへの熱いものが感じます。少し前、西田敏行主演の「はやぶさ」ものの映画を見ましたが、その作品とは視点が全く異なります。この作品ではマネージャーの山口教授を中心に描いていますが、そのプロジェクトに関わる大手日本企業や、技術力は高いが経営や後継者問題に悩む町工場の姿が描かれています。「はやぶさ」のプロジェクトの舞台の上で、「ものづくり日本」が語られています。そしてチームの中の葛藤と決断。本当に「はやぶさ」が地球に戻ってきたのは奇跡と人間の知恵の結果以外の何物でもないことを再認識させられます。

まぁこの作品の性質上必要ないのかも知れませんが、科学的裏付けがあまりに専門的だったり、逆に何も触れられていないところが見受けられます。また渡辺謙さんと「はやぶさ」が同じフレームに入ってくるようなシーンがありましたが、個人的にああいった演出は嫌いなんですよね。

しかしこういった日本の技術は世界に胸を張れるものだと思います。こういったところに予算を最低今までどおり与えられるように日本を元気にしていかなければなりませんね。時間とお金のある方は是非ご覧下さい。


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