2009年11月30日

映画「空気人形」感想文



静岡シネ・ギャラリーでの観賞です。

東京の片隅で一人暮らしをしているファミレス店員の秀雄(板尾創路)は「のぞみ」と名づけたラブドール(ペ・ドゥナ)と「同棲」をしていた。やがて「のぞみ」は「心」を持ち、自らの意思で動き始める。外の世界に出た「のぞみ」は東京の街の中の人たちの生活に触れていく。そしてふと立ち寄ったレンタルビデオショップ店員の純一(ARATA)に惹かれ、その店でアルバイトを始める。「恋心」が目覚め始めた「のぞみ」は、外見も内面も「人形」から変わっていく。

業田良家原作の短編コミック「ゴーダ哲学堂・空気人形」を原作に、「歩いても 歩いても」の是枝裕和監督が映画化したものです。主演の人形役に「グエムル-漢江の怪物-」のペ・ドゥナ。彼女が惹かれるレンタルビデオ店員役に「20世紀少年」のARATA。人形の持ち主に「ニセ札」の板尾創路。その他オダギリジョー、寺島進、岩松了ら個性的な俳優さんたちが脇を固めます。

原作コミックでも独特なフワフワ感がある作品ですが、同じような雰囲気が映像からもとることができます。是枝監督自身がファンだと言うペ・ドゥナの「人形らしい」動きが、なんともいえないリアル感とかわいらしさを醸し出しています。ARATAも「実録・連合赤軍/あさま山荘への道程(みち)」の坂口弘役のイメージが強く、キレた役回りの印象が強いのですが、違った一面を見た気がします。ストーリーも哲学的でありながら難しくなく、観衆に忘れていた「原点」を感じさせるメッセージがあると思います。

ただ落としどころの話の展開がやや急すぎるかなとも思います。またキャラクターの印象が薄い人たちがいて、星野真里のOLや柄本佑の受験生なんかは話の展開上必要なのかなとも思ってしまいます。

明らかに常人と違う「人形」を驚きもせず普通に受け入れていく人たちなど、独特な緩い空気感が良いと思います。劇中に出てくる吉野弘の「生命は」と言う詩が心を打ちます。好き嫌いが分かれると思いますが、私は好きな映画です。時間のある方はご覧下さい。


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2009年11月27日

映画「SAW6」感想文

初めてTOHOシネマズ浜松で映画を観ました。



死してなおジグソウ(トビン・ベル)の「ゲーム」は続いていく。ジグソウの遺志を継いだホフマン刑事(コスタス・マンディロア)は、ジグソウが仕掛けるはずだった「ゲーム」をこなしていった。一方ジグソウの元妻であったジル(ベッツィ・ラッセル)はジグソウから託された箱を所持していた。その中には封筒が6枚入っていた。ホフマンはジルの元を訪れ、ジルから5枚の封筒を渡される。その中には計算式に合わせて保険金の支払いを決めていた保険会社の幹部とその関係者たちの写真が入っていた。ホフマンはターゲットに対して「ゲーム」を仕掛けていく。またジグソウの死後も続く「ゲーム」の捜査をしていたエリクソン(マーク・ロルストン)らは、科学的にジグソウの後継者を追い詰めようとしていた。

殺人ゲームを仕掛ける殺人鬼ジグソウと、彼のターゲットにされた人々の攻防を描き、大ヒットを記録してきたシチュエーション・スリラーの第6作です。監督さんはシリーズ第2作から編集を務めてきたケヴィン・グルタートが務めました。死後も影響を与えつづける殺人鬼にシリーズを通して出演しているトビン・ベル。殺人鬼の遺志をついで「ゲーム」を仕掛ける刑事役に「デスパレート」のコスタス・マンディロア。殺人鬼の元妻役に「プライベイトスクール」のベッツィ・ラッセル。

2004年の「ソウ」公開以来六作目になります。グロい系映画の中にあって何か一本筋が通った感のあるこのシリーズですが、今回の作品はそれがわかりやすくなっています。映画の筋も二本立てとなっていて、ゲームを仕掛けるほうと仕掛けられるほうが双方とも追い詰められていく展開です。何故この人物が「ゲーム」を仕掛けられたのかという理由が明快です。それからグロいシーンも今までに比べて薄められて(手ぬるいと言いましょうか…)いるように感じます。

しかし反面、このシリーズの「コア」なファンからは物足りなさも感じられるかもしれません。分かりやす過ぎるというのかな、なんか「必殺仕事人」みたいな展開になってしまっている感じがします。まぁ作品上「本人」は死んでしまっているのでしょうがないのかもしれませんが、ジグソウの仕掛ける「ゲーム」の奥深さが薄くなっている気がするんですよね。そこらへんが残念かなとも思います。

気合が入っていて、時間とお金のある方はご覧下さい。


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2009年11月26日

映画「スペル」感想文

静活ミラノ1での観賞です。

銀行の融資担当のクリスティン(アリソン・ローマン)は大きな仕事を成功させて昇進を狙っていた。恋人の心理学者のクレイ(ジャスティン・ロング)とも上手くいっていて順調な日々を送っていた。ある日彼女の前にジプシー風の無気味な老女ガーナッシュが現れ、返済の延期を願い出てきた。上司に延期の判断を任されたクリスティンは、昇進の条件でもあった「厳しい判断」で返済の延期を断った。必死に延期を請うガーナッシュをあしらったクリスティンに、ガーナッシュは恨みの言葉を吐きつつ銀行を追い出されてしまった。残業が終わり駐車場にガーナッシュの車があり、クリスティンは彼女に襲われる。痛手を負ったガーナッシュはクリスティンに恐ろしい呪いをかける。

「スパイダーマン」シリーズで大物監督となったサム・ライミが脚本・監督をした作品です。主演の呪いをかけられる女性銀行員役に「マッチスティック・メン」のアリソン・ローマン。恋人の心理学者役に「ダイ・ハード4.0」のジャスティン・ロング。

さてホラー映画らしいホラー映画だと思います。雰囲気を盛り上げていってドカンと驚かす、オーソドックスな作り方をしていると思います。それは悪い意味ではなくて、しっかりと恐ろしい映像を作ってきていると思いますし、正直夜にトイレ行くのが恐いかな、なんてその時は思いますよ。

ただ大物の魔物があまり恐くない。基本的に恐い映像は老婆絡みのもので、他は大して怖くないんですよ。むしろ呪いを他人に送るシーンの主人公の心理をもっと掘り下げたほうが良かったんじゃないかな、なんて思ったりします。

リアクションの良い彼女を連れて観に行くと面白いかもしれません。時間とお金のある方はご覧下さい。


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2009年11月23日

映画「あの日、欲望の大地で」感想文

静岡シネ・ギャラリーでの鑑賞です。

高級レストランのフロアマネージャーとして働くシルヴィア(シャーリーズ・セロン)。仕事のできる彼女だが、私生活では多くの男と情事を繰り返していた。そんな彼女の前にカルロス(ホセ・マリア・ヤスピク)と言う男が現れる。片言の英語しか喋れない彼だが、彼はある女性を探していた。彼の友人のサンティアゴ(ダニー・ピノ/J・D・パルド)は飛行機事故で重傷を負い、彼の一人娘のマリア(テッサ・イア)の母親を探すようにカルロスに依頼したのだ。マリアの母親のマリアーナ(ジェニファー・ローレンス)とサンティアゴには不幸な過去があった。マリアーナの母親とサンティアゴの父親は不倫関係の挙句、情事の最中に事故死していた。父親が死んだ理由を知りたがったサンティアゴは、マリアーナと会ううちにお互い恋仲におちてしまう。

「21グラム」や「バベル」などの脚本家として知られるギジェルモ・アリアガが、監督として初めて撮った長編映画です。主演で製作にも加わったシャーリーズ・セロンはオスカー女優ですが、どうも私は「イーオン・フラックス」のイメージが抜けきりません。彼女の母親役に「セルラー」のキム・ベイシンガー。主人公の少女時代を、この作品で第65回ベネチア国際映画祭の新人賞を受賞したジェニファー・ローレンス。

さて「バベル」の脚本を担当したアリアガ監督らしく、主人公の少女時代を、彼女の母親の死の前後に分けた時間と、現在の三つの時間が絡み合いながら展開していきます。わかりづらい展開なのですが、その「時間」の代表的な3人の女優さんを場面の切り替わりの分かりやすい段階で登場させることによって、見る側に解りやすくさせています。そして絡み合った時間を無理なく合わせて、最終的にホッとさせる着地点に持って行っていることにも好感が持てます。

しかし母親の死の設定にやや無理があること、メキシコ人でも医者なら英語理解するだろっと言ったような、細かいところにツッコミの一つも入れたくなる気がします。

私が観る限り、「バベル」なんかより、全然レベルの高い作品に仕上がっていると思います。時間のある方はぜひご覧ください。


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2009年11月22日

映画「南極料理人」感想文

富士シネ・プレーゴでの観賞です。

南極の昭和基地から1000m近く離れて、富士山よりも高い3800mを越える場所に存在する「ドームふじ基地」。ここにはペンギンやアザラシはおろか、細菌さえもいない極寒の地。ここに様々な組織や団体から派遣された8人の隊員がそれぞれの仕事をしていた。海上保安庁から調理担当として派遣されている西村(堺雅人)は、うまい料理を作って楽しみの少ない隊員たちの胃袋を満たすのが仕事である。この極寒の地で隊員たちは寂しさを紛らわすため、子供のように明るく振る舞い、楽しみを見つけながら任務を遂行していった。しかしこの生活が長く続いていくと、彼らに様々な生じてくる。

南極観測隊に料理人として参加した、西村淳原作のエッセー「面白南極料理人」を映画化ものです。監督さんは「このすばらしきせかい」の沖田修一。主演の調理人役に「ジェネラル・ルージュの凱旋」の堺雅人。観測隊の中心的な存在の氷雪学者に「劇場版TRICK」の生瀬勝久。その他豊原功補、きたろう、西田尚美らが脇を固めます。

さてまず驚いたのが、南極観測隊の僕らがイメージしている「厳しさ」とかなりギャップがあることです。極寒の地であるにもかかわらず、過ごしやすそうな基地の内部、潤沢な食料に驚かされます。そんな中で隊員たちが明るく過ごす姿が印象的です。しかし望郷の念は強く、隊員の中には長期間日本と離れることにより、人間関係に支障が出る人も出てきます。集団生活を楽しく送る姿と、個になって故郷から離れた寂しさの対比が良く表現されていると思います。

ただ全体的に緩やかにストーリーが流れて行ってしまっているため、抑揚が少なく、クライマックスと言った部分が無い感じです。観る人によっては、非常に退屈に感じられるのではないでしょうか。それから堺雅人以外の俳優さんの区別が意外とつきづらく、「この人どんなキャラだっけ?」と迷いも生じたりします。

ラーメンのエピソードでは少し感激しました。知ることの少ない分野の知識を得た感が大きいです。時間とお金のある方は是非ご覧ください。


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2009年11月18日

第三回しみず寄席、ありがとうございました

少し遅くなりましたが、私たち清水落語王国の企画であります「第三階しみず寄席」が11月11日に開催されました。



今回のご出演は上方落語の実力者であります桂都丸(かつらとまる)師匠。
会場はたくさんのお客様でうまりました(^^)

何度も申し上げているのですが、桂都丸師匠は桂ざこば師匠の筆頭弟子です。
ざこば師匠はテレビでお馴染みなのですが、僕らの世代には桂朝丸時代の「ウイークエンダー」でのリポーターぶりが印象にあります。

都丸師匠の高座が始まります。
まくらには桂米朝師匠の話、ざこば師匠の話、これらの話で会場を暖めていきます。
一席目は「読書の時間」。この噺は桂三枝師匠作の新作です。
先の展開をお客さんに想像させておいて、その想像を上回る笑いを仕掛けてきます。
面白かったわぁ(^^)
都丸師匠は三枝師匠の新作をけっこう演るのですが、本当に面白く演じます。

仲入り後の二席目は大ネタの「らくだ」。
ここは聴かせていきます。
噺の後半は気弱な「屑屋」さんが徐々に酔っていき、変貌していく様がユーモアたっぷりに表現されていきます。
しかし残念!
時間の都合でショートバージョンになってしまいました(>_<)
お仲入りのときに師匠が残り時間を尋ねられたので、終了予定時間をお答えしたのですが、これでショートになってしまったのかもしれません。
是非もう一度じっくりやってもらいたいです。もちろん清水で!

当日は師匠の執筆された本やCDの販売もあったのですが、開演前から僕の狙っていた「らくだ」のCDは売切れてしまいました。普通に買いたいと思います。それでも一枚CDを買いました。



懇親会では寄席に見えられた師匠の立命館大学落研時代のご友人を交えての楽しい席となりました。
皆さん本当にありがとうございました。

しかし今回の「第三回しみず寄席」は、運営側として反省の多いものとなりました。
この反省を糧により良い運営が出来るよう努力していきます。

この模様は桂都丸師匠のホームページにもアップされました。パソコンからご覧下さい。
http://www.hcn.zaq.ne.jp/tomaru/turedure.htm

第四回のしみず寄席は来年の4月以降に行う予定です。
ご期待ください。


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2009年11月17日

映画「ドゥームズデイ」感想文

富士シネ・プレーゴでの観賞です。

2008年のイギリス。スコットランドのグラスゴーを中心に新しいウィルスを原因とした疫病が流行し、多数の死者が出ていた。イギリス政府は隔離政策を実施し、スコットランドとイングランドの間に隔壁を設けスコットランドを完全に孤立させた。イギリス軍がスコットランドを引き上げる際、片目を失った少女を母親から預かりロンドンへと連れて行った。25年後少女は警察官となり、リモコン捜査が出来る義眼を駆使して、危険な現場にいつもその姿があった。彼女の名前はエデン・シンクレア(ローナ・ミトラ)。その頃ロンドンでも疫病が流行の兆しを見せていた。事態を重く見た政府は、数年前から掴んでいたスコットランドの生存者の存在から、ワクチンがあるのではと推測。特殊部隊を編成し、その隊長にシンクレアが任命された。彼女たちは閉ざされたスコットランドへと侵入していく。

新型ウィルスに端を発したパニックアクションです。監督さんは「ディセント」のニール・マーシャル。主演の女性警察官に「ナンバー23」のローナ・ミトラ。スコットランドのウィルス研究の科学者役に「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクダウェル。主人公の上司役に「スーパーマリオ/魔界帝国の女神」のボブ・ホスキンス。

毎度お馴染みのウィルスパニック物かと思ったのですが、ウィルスどうのこうのはあまり関係なく、様々な場面展開が見られて、なかなか興味深い作品に仕上がっています。あるときは「北斗の拳」だったり、「ロード・オブ・ザ・リング」だったり、「グラディエーター」だったり、いろんな映画のエッセンスが入っています。またCGがほとんど使用されておらず、特撮を使ったボディアクションが見ものです。

しかし「北斗の拳」ばりの悪役さんたちが行う行為は、決して趣味の良いものとは言えません。まぁそこらへんがR-15指定なんでしょうが…。また場面の転換転換のギャップが唐突過ぎて苦笑さえ浮かべてしまいます(^_^;)箱の中からベントレー(イギリスの高級スポーツカーね)が出てきた時は、椅子からずり落ちそうでした。

まぁ悪趣味なシーンは多いのですが、比較的平気な人は面白く観られるかもしれません。時間とお金のある方はご覧下さい。


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2009年11月08日

映画「3時10分、決断のとき」感想文

久しぶりの静岡シネ・ギャラリーでの観賞です。

牧場を営むダン・エヴァンス(クリスチャン・ベイル)一家は、苦しい経営の上に結核持ちの幼い息子を抱えており、地元の有力者から金を借りていた。しかしその有力者はダンの土地を狙い、馬小屋に火をつけるなど嫌がらせをしていた。そんなある日、街に強盗殺人を繰り返すベン・ウェイド(ラッセル・クロウ)の一味がやってきた。ベンは街の酒場で旧知の元歌手の女といたところを逮捕されてしまう。鉄道会社のバターフィールド(ダラス・ロバーツ)や探偵のバイロン(ピーター・フォンダ)は、ベンを刑務所に運ぶべく離れた駅のある街に連れて行くことにするが、いつベンの仲間が彼を取り返しに来るかわからない。元北軍の狙撃兵で銃の腕に自信のあるダンは、高額な謝礼をバターフィールドに要求し、その護衛役を買って出る。

1957年に公開された「決断の3時10分」のリメイク版です。監督さんは「ニューヨークの恋人」のジェームズ・マンゴールド。護送される強盗団のリーダー役に「アメリカン・ギャングスター」のラッセル・クロウ。負傷した片足を引きずりながら、家族のために危険に向かう牧場主役を「ターミネーター4」のクリスチャン・ベイル。他にピーター・フォンダやベン・フォスターなどが脇を固めます。

さて、久しぶりに西部劇というジャンルの映画を観ました。危険に身をさらしながら様々な経験をしてきた悪党と、戦争で負傷し牧場経営もままならず、家族に冷ややかな目で見られていた牧場主というコントラストが分かれた男たちの物語です。「ターミネーター4」でも光っていたクリスチャン・ベイルの演技がここでも光ります。様々な誘惑から迷いながらも男の威厳を保とうする姿勢が違った意味での「男らしさ」を感じさせます。また西部劇独特のガンアクションシーンも楽しませてくれます。

クリスチャン・ベイルと逆に違和感を覚えたのはラッセル・クロウのキャスティングです。確かに冷酷無比な悪党のリーダーは、線の細い俳優さんじゃ勤まらないとは思いますが、女性を口説くシーンがままあるのですが、女を口説くラッセル・クロウがどうも絵にならない気がするんですね。アメリカですから、もっと線の太くてビジュアルに堪えられる俳優さんっている気がするんですがね。それから敵味方が明確になっていない気がするんです。まぁこの話の手法かもしれないのですが、どうも腰が落ち着かないんですよね。

西部劇と言うジャンルが日本のスクリーンからほとんど死滅している今、逆に新鮮に思える一本かもしれません。時間とお金のある方はご覧下さい。


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2009年11月05日

妙蓮寺チャリティー寄席に行った

私の自宅の近所の妙蓮寺(ホントに歩いて2分くらい)で行われました、「妙蓮寺チャリティー寄席」に行ってまいりました。



この日のご主演は三遊亭遊雀師匠(写真右)とマジックの小泉ポロンさん(写真左)。

小泉ポロンさんは写真のような衣装でサイキック系のキャラでした。
角材を「気」で動かしたり、お客さんが選んだカードを黒板に「霊の力」で書かせたり(^_^;)
マジックの技術だけではなく、話術でもお客さんをひきつける「今風」の芸ですね。
最後にご挨拶に出てこられた時は、普通の目立たないお姉さんでした(^^)

三遊亭遊雀師匠は島田市出身の三遊亭遊喜師匠と同じく、「笑点」で御馴染みの三遊亭小遊三師匠のお弟子さんです。
謎かけから探っていき、小噺で会場を暖めていきます。
それからややHな話題や師匠の夫婦関係で笑いを誘い、噺に入っていきます。
今日の噺は「堪忍袋」。
遊雀師匠の噺を聴くのは初めてでしたが、面白かったです。かなり笑わせていただきました(^^)

この妙蓮寺チャリティー寄席では、その名の通りチャリティーを行っています。
ここで集められた募金は東南アジアの子どもたちに本を贈ることに役立たれているそうです。

私も少ないですが募金してまいりました。
でも募金額相当以上の内容だったと思いますよ(^^)


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2009年11月04日

第19回駿府寄席にいった

今更なんですが、10月10日の駿府寄席に行ってきたご報告です(^_^;)
もう11月なんですね、時の経つには早いです。



この日のご出演は川柳川柳師匠とお弟子さんの川柳つくしさんの師弟会。

川柳つくしさんは古典の「権助魚」と新作の「清き一票を」。女性らしいしなやかなしゃべり方が印象に残りました。それよりも私は映画「落語娘」を思い出しました。ミムラさん演じる新入り女性落語家が破天荒な師匠と繰り広げる映画です。川柳師匠を面倒見るのは大変なんでしょうね。ホールのロビーで私服のつくしさんがカセットテープ(!)を売る姿が心に残りました。

川柳川柳師匠は御歳78歳です。川柳師匠の噺は新作の十八番「ガーコン」と「パフィーde甲子園」。とにかく軍歌からパフィーまで歌う歌う。声もとっても張っていますし、とてもそんな年齢には思えません。また落語界で知られた豪傑なので、毒舌もすばらしい(すさまじい?)です。これからもお元気で高座に上がりつづけていただきたいです。


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2009年11月03日

映画「沈まぬ太陽」感想文

MOVIX清水での観賞です。

国民航空の労働組合で執行委員長だった恩地元(渡辺謙)は、副委員長の行天四郎(三浦友和)らと共に労使交渉でストライキをちらつかせながら待遇改善を要求していた。その強硬な姿勢が仇となり、執行委員長を退いた後パキスタンのカラチへと左遷させられてしまう。一方、役員に取り入ることの出来た行天は順調に出世街道を歩いていく。カラチを皮切りにイランのテヘラン、ケニアのナイロビと、恵まれない海外赴任地を渡り歩いた恩地だったが、ようやく日本に帰国する。しかしそこで国民航空所有のジャンボ機が墜落し、乗客乗員500名を超える死者が出てしまう。

現在TVドラマで放映されている「不毛地帯」や「白い巨塔」など、社会性を追究した小説を多数送り出してきた 山崎豊子原作の小説を映画化したものです。監督さんは「ホワイトアウト」の若松節朗。主演の航空会社社員に「硫黄島からの手紙」の渡辺謙。主人公と若い時代を共にし、後に会社の裏側で暗躍する同僚に「転々」の三浦友和。その他石坂浩二、松雪泰子、鈴木京香他、強烈な俳優さんたちが多数出演しています。

さて、映画化やドラマ化するのに大変難しいと言われた原作を映画化しました。この点について角川映画のガッツは買います。まぁ出てくる会社が言わずと知れた、現在破綻寸前のあの会社ですし、政治の世界も絡んできますので、何かとしがらみがあるのでしょう。そういった「親方日の丸」事業の会社がどんな内幕で動いていたのかが「全て」ではないけど垣間見られます。JR西の福知山線事故の隠蔽の件や、郵政事業の改革が進まないのもそういった事かもしれません。大きな会社で「泥水」を飲む人間の様が強烈に描かれています。

主人公に関しては上手く表現されていると思いますが、三浦友和演じる社員が、何故そういった道を歩んでいったのかの動機付けがいまいち不明解なこと、大きな役割を演じているはずの松雪泰子演じるCAの役割が非常に弱いことが気になります。当然のことながら航空会社の協力は得られないと思いますので、飛行機のシーンなどはCGとなるわけですが、例えば空港を飛び立つ飛行機の動きがありえない動きをするのも、見ていて興ざめしてしまいます。CGアニメーターはもっと勉強しなさいと申し上げたいです。

途中10分間の休憩を含めて3時間半の長丁場ですが、かなり引き込まれる内容に仕上がってると思います。お金と「本当に」時間のある方は是非ご覧下さい。


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2009年11月01日

映画「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」感想文

シネマサンシャイン沼津での観賞です。

一種のドキュメンタリーですので、あらすじ等はありません。間近に控えたロンドン公演のリハーサル風景を撮影したフィルムをまとめています。監督さんは「ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー」の監督兼振付師で、予定されていたロンドン公演のクリエイティブ・パートナーでもあったケニー・オルテガ。

世界中からオーディションに集まったダンサー。マイケルと仕事をすることでテンションが上がるミュージシャン。イメージを早急に作り上げる映像作家。その他、舞台演出や振付師等、マイケルのロンドン公演を成功するために集まった人たち。そしてマイケル自身もある時はスタッフを盛り上げ、ある時はぶつかっていく様が本当に活き活きと描かれています。予定されていたロンドン公演がいかに大掛かりで、素晴らしい演出がなされていたかが垣間見られます。またリハーサルですので、マイケル自身の出来も競走馬で言うところの「おつりがあった」状態ですので、声量とかダンスのキレなんかもイマイチなのですが、テクニックの凄さが素晴らしいです。

ただし、映像の画質があまりよくないのが難点でしょうか。それから、こちらも本番コンサート映像のリハーサルのはずですので、カメラワークが緩慢なのも気になります。カット割りもイマイチ解りづらいところがありましたね。

映像の悪さは気になりましたが、音は素晴らしいです。「Beat It」のチョッパーベース(今はスラップって言うんだよね、確か)の音は、チョッパー好きな私にはたまりません。音のいい劇場で時間とお金のある方は是非ご覧下さい。


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