2013年09月14日

映画「二流小説家 シリアリスト」感想文

映画「二流小説家 シリアリスト」感想文

シネマサンシャイン沼津での観賞です。

小説家の赤羽一兵(上川隆也)は全くぱっとしない作家だった。少女向けの小説を書いたが、男の名前では売れないと母親の名前を使ったりしていた。そして今は親戚の家に居候しながら、エロ小説を書いて食いつないでいた。そんな赤羽に一通の手紙が届く。差出人は東京拘置所に収監されている死刑囚の呉井大悟(武田真治)だった。呉井の依頼は取調べや裁判で話さなかった告白本を赤羽の手で執筆して欲しいと言ったものだった。半信半疑のまま呉井の弁護人の前田礼子(高橋惠子)をたずねた。前田は呉井の無罪を信じており、本の取材は許可するものの、出版は呉井の死後にするように釘を刺される。そして赤羽は呉井に面会した。呉井は芸術家肌の、感情の起伏が激しい難しい性格の持ち主だった。そして呉井が真実を話すために出した条件がまた奇妙なものだった。写真家だった呉井は4人の女性を殺したことで逮捕された。しかもそのうち3人の首無し死体の写真を警察に送りつけたのだった。彼のビジュアルやその猟奇性に、彼をカリスマ化する人間たちが出現した。彼の条件は、彼をカリスマ化した女性を三人取材し、彼女らを題材とした官能小説を書くことだった。彼女らを取材し小説を書き、呉井のもとに持っていくと、彼は自分の過去を少しづつ話し始めた。一方告白本を執筆するにあたって、赤羽の周囲は騒がしくなる。警察の刑事である町田邦夫(伊武雅刀)が執筆をやめるよう自宅をたずねてきたり、呉井に殺された女性の遺族らが執筆中止を呼びかけたりした。しかしそんな遺族の中の一人、被害者の妹である長谷川千夏(片瀬那奈)だけは、執筆を求め取材に協力してくれていた。そして事件がおきる。呉井が指名した三人の女性が次々と首無し死体で発見されたのだった。

デイヴィッド・ゴードン原作の小説「二流小説家」を映画化したミステリーです。監督さんはテレビドラマ「遺留捜査」の演出を手がける猪崎宣昭監督。主演の売れない小説家役に「私は貝になりたい」の上川隆也。彼に告白本の執筆を依頼する死刑囚役に「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」の武田真治。死刑囚に姉を殺された妹役に「ジーン・ワルツ」の片瀬那奈。死刑囚の無罪を信じる弁護士役に「禅 ZEN」の高橋惠子。死刑囚を逮捕した刑事役に「相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿」の伊武雅刀。主人公の姪役に「グーグーだって猫である」の小池里奈。

さて「このミステリーがすごい!」で1位を獲得した小説を題材に映画化されています。まぁ例によって原作を読んじゃいないわけなのですが、話の進行は面白く、事件が多重構造になっていたりして、素材のレベルの高さを感じられました。また死刑囚役に武田真治さんを持ってきたところもセンスの良さを感じます。またちょっとした役なのに著名な女優さんを使ったりして、「意外と金かかってるのかな?」感があったりして。

猪崎監督と上川隆也さんはテレ朝のドラマ「遺留捜査」でもコンビを組んでいて、このドラマ私も結構好きなのですが、主役の上川さんから非常に似たテイストを感じてしまうのは自分だけでしょうか?それから何よりもつらかったのが画面が全体的に暗く見づらかった感じがします。特にパソコンやスマホの画面を見せようとしている割には、ディスプレイの文字がぜんぜん読めなかったりします。演出も最終的に意味不明な部分もあり、「ここ要るの?」とか観終った後に感じてしまいます。

正直「遺留捜査」のほうが内容が濃い感じがして良いな。素材は良いだけに残念感が漂います。時間とお金のある方はご覧ください。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 00:02│Comments(0)映画
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