2009年03月13日

映画「チェンジリング」感想文

シネプラザ・サントムーンでの鑑賞です。

1928年、ロスの電話会社に勤めるクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)は急な休日出勤を依頼され、息子のウォルター(ガトリン・グリフィス)を家に置いたまま出勤し、帰宅した時にウォルターの姿は無かった。ロス市警は捜査に乗り出し、5ヶ月後ウォルターを発見したと連絡が入る。駅に迎えに行ったクリスティンは、発見された少年が自分の息子と別人だと気がつく。しかしロス市警のジョーンズ警部(ジェフリー・ドノヴァン)は受け入れず、徹底的に抗議するクリスティンを精神病院送りにしてしまう。時を同じくしてロス市警にカナダからの不法入国の少年の確保の依頼が入り、確保に行ったヤバラ刑事(マイケル・ケリー)は、その少年より驚くべき証言を得る。

もはや俳優というより映画監督としての地位を築き上げた監督の作品です。クリント・イーストウッドは音楽も担当し多才ぶりを発揮しています。主演に「トゥームレイダー」シリーズのアンジェリーナ・ジョリー。主人公を助け、ロス市警の腐敗を糾弾する牧師役にジョン・マルコヴィッチなどが出演しています。

ここのところ警察の腐敗を描いた作品を観るケースが多いのですが、この作品は警察の腐敗というより保身に走る様が浮き彫りにされています。また警察の権力という後ろ盾を得た精神病院の中の描写。連続殺人犯の狂気。そんな観ていてイライラしてくる社会の中にも「正義」というものが確実にあることを確信します。そのどちらもが人間らしく描写されていて、「硫黄島からの手紙」のような最近のクリント・イーストウッド監督の手腕が光っています。

あえてダメだしするなら、最後のほうの聴聞会と裁判の場面切り替えがあまり明確でなくわかりにくい場面もあります。

決してハッピーエンドではない作品なのですが、見終わった後何故か清清しささえ覚えます。少し長い映画なのですが、時間のある方は是非ご覧下さい。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 00:50│Comments(0)映画
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