2009年04月02日

映画「ディファイアンス」感想文

静岡シネ・ギャラリーでの鑑賞です。

第二次大戦中、ベラルーシに侵攻したナチスドイツ軍。ドイツ軍の意向でベラルーシでもユダヤ人の拘留・虐殺が始まった。ユダヤ人狩りで両親を殺されたユダヤ系ベラルーシ人のビエルスキ兄弟のトゥヴィア(ダニエル・クレイグ)は兄弟を連れ、慣れ親しんだ森林に逃げ込んでいたが、同じように森に逃げ込んでいたユダヤ人や、支援している人達から依頼されたユダヤ人達が集まって来て、ビエルスキ兄弟の周りに老若男女のユダヤ人が100人以上集まった一大コミュニティが形成された。彼らのコミュニティはナチスの捜索や食料問題、疫病などの問題を抱えていた。そんな中、トゥヴィアとズシュ(リーヴ・シュレイバー)の間にも、ユダヤ人の扱いを巡って軋轢が生じ、二人は袂を分かつ。

「ラストサムライ」「ブラッド・ダイヤモンド」のエドワード・ズウィック監督が、これまであまり語られるコトがなかったユダヤ人同士がコミュニティを形成し、ナチスの手から逃れた「真実の話」を映画化したものです。主演に「007/慰めの報酬」のダニエル・クレイグ。熱血あふれる主役の弟役に「リトル・ダンサー」のジェイミー・ベル。

さて、馴染みの深いナチスのユダヤ人虐殺モノではあるのですが、主役の青年が優しさから同胞を助けていくうちに大きなコミュニティとなっていき、行きがかり上「リーダー」としてコミュニティをまとめていかなければならない苦悩が良く表現されています。007とは完全に違った主人公の本質をダニエル・クレイグが上手に表現しています。また隔離された中での色々な苦難がわかりやすく描かれています。

しかし、大勢のコミュニティの中ではいたし方ないのですが、ここのキャラクターが種別できなくなってきます。主人公が何人兄弟なのか?この人物はこのコミュニティの中でどういった位置付けなのか、途中でわからなくなってきます。またクライマックスへの展開も見えてきてしまって、安心するというよりも、もう一ひねりが欲しかったようにも思えます。

それでも今までのこのタイプの映画とは異質なものを感じます。まぁダニエル・クレイグらしさは出ていますね。時間とお金のある方はご覧下さい。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 00:38│Comments(0)映画
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