2009年06月20日

映画「真夏のオリオン」感想文

富士シネ・プレーゴでの鑑賞です。

日本の敗戦直前、倉本少佐(玉木宏)を艦長とするイ-77潜水艦は、米海軍の補給を絶つために、僚艦4隻とともに沖縄南方の海域へと向かう。しかし先行して作戦を遂行していた3隻は撃沈されてしまっていた。倉本の親友である有沢少佐(堂珍嘉邦)が艦長を務める潜水艦も、米駆逐艦パーシバルとの戦闘で機能が失われる。イー77は少ない魚雷を使い、補給タンカーを撃沈するが、パーシバルに目をつけられてしまう。イー77とパーシバルの騙し合いと我慢比べの戦いが始まる。

池上司の原作「雷撃深度一九・五」を「亡国のイージス」の福井晴敏が脚色したものです。監督さんは「山桜」の篠原哲雄監督。主演の潜水艦艦長に「ミッドナイトイーグル」の玉木宏。親友の僚艦艦長役にケミストリーの堂珍嘉邦。主人公が想いを寄せる女性に「ハンサム★スーツ」の北川景子。その他に吉田栄作、吹越満、益岡徹らが脇を固めます。

さて福井晴敏さんの関わった映画は「亡国のイージス」をテレビで、「ローレライ」を劇場で観賞しました。日本の敗戦直前とあって、物資不足の背景や、特攻艦「回天」の存在もその時期を感じさせます。また特攻隊員への接し方も、この兵器への主人公の考え方が良く感じられます。イー77と言う潜水艦は実際に存在しないのですが、当時の日本海軍の潜水艦の特徴がとく描かれていると思います。

しかし全体的に戦争を題材とした映画にしては緊張感が不足している感がありました。なんとしてでも生きたいとか、特攻隊員がお国のために散りたいとかといった感情が主人公ではなくて、周囲のキャラクターからもっと発されてもいいんじゃないかと思いました。また「ハンサム★スーツ」の時も思ったのですが、北川景子さんはもう少し演技のお勉強をしたほうが良いのではないかと感じます。それから玉木宏さんの茶色い髪は時代背景には合わないと思いますし、「オーケストラの指揮者」のくだりは必要ありません。

潜水艦と言う特殊な艦船と、その住人たちの独特な環境は良く表わされていると思います。時間とお金のある方はご覧下さい。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 01:33│Comments(0)映画
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