2009年10月06日

映画「火天の城」感想文

シネプラザ・サントムーンでの観賞です。

尾張・熱田の宮大工である岡部又右衛門(西田敏行)は、突然やってきた織田信長(椎名桔平)に安土の山をまるごと城にするという驚くような計画を明かされる。天守閣は五層という過去に無いような建築物に、又右衛門は設計に没頭した。しかし信長の心変わりから、京都と奈良の大工集団とのコンペになってしまう。信長の要望は四層までの吹上構造であったが、又右衛門の設計した城には吹上構造は無かった。これには又右衛門の信長への想いがあった。

安土城を建築した宮大工の、安土城建築だけを捉えたストーリーです。監督さんは「精霊流し」の田中光敏。主演の宮大工に「釣りバカ日誌」シリーズの西田敏行。彼を支える妻役に「クワイエットルームにようこそ」の大竹しのぶ。娘役に「ヤッターマン」の福田沙紀。織田信長役に「レイン・フォール/雨の牙」の椎名桔平。その他に寺島進、石田卓也、夏八木勲らが脇を固めます。

さて織田信長が生きた時代と言うのは、歴史的にも興味ある人が多くて、いろんなシチュエーションが考えられるのですが、信長の戦いすなわち合戦のシーンがほとんどゼロという、「安土城を建築する」という事象だけを捉えた、ある意味マニアックな作品に仕上がっています。また主人公がコレだけの想いを込めて建築した城が、わずか三年後に焼失するむなしさも覚えますね。

ただどうも焦点が絞りづらいと言うのか、言わんとしていることが良く分からない部分があります。原作を読んでいない私は、それが原作のせいなのか、脚本のせいなのか、演出のせいなのか良くわかりませんが、なんかスッキリしない感がありました。それにココリコ遠藤が出ている商人のシーンなんか要らんでしょう。そんな中、大物の俳優さんたちがそれなりの演技をする中で福田沙紀さんの演技が少しイケてなかったのが残念です。「ヤッターマン」は結構よかったと思ったのですが…。あとCGはあまりにお粗末です。

安土城と言う魅力ある軸がありながら、なんだか物足りない感じがありましたね。時間とお金のある方はご覧下さい。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 00:12│Comments(0)映画
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