2009年10月24日

映画「さまよう刃」感想文

MOVIX清水での観賞です。

建築士の長峰(寺尾聰)は娘の帰りを待っていた。しかし娘は父に帰るコールをしたあと何者かに連れ去られてしまう。時が経って娘は帰らぬ姿で発見される。捜査する刑事の真野(伊東四朗)と織部(竹野内豊)は、連れ去った車の目撃証言から中井(佐藤貴広)という少年を割り出す。織部の追及にも中井ははぐらかす証言しかしない。たった一人の肉親である娘を失った長峰は、空虚な毎日を過ごしていたが、ある時一本の留守番電話が入っていた。その留守電の内容は娘を殺した犯人の二人の名前と、その内一人の住所だった。長峰は告げられたアパートを訪れる。

「探偵ガリレオシリーズ」などで知られる人気作家の東野圭吾のベストセラー小説を映画化したものです。監督さんはむずかしい恋の益子昌一。娘を殺され復讐を誓う父親役に「半落ち」の寺尾聰。刑事である自分と人間としての自分の狭間に迷う刑事役に「あの空をおぼえてる」の竹野内豊。ベテラン刑事役に「THE有頂天ホテル」の伊東四朗。

さて酷い殺され方をした15歳の少女の事件を巡って、復讐を誓う父親に触れた人たちが、自分が今すべきことを考え選択したことが物語の流れを作っていきます。もし自分がその立場に立ったらこうするだろうという、かなり一般的な選択をしていっていると思います。少年法という日本のシステムに改めて訴えかける一本だと思います。またそういった犯罪の連鎖を止めるにはこういった方法しかないのかということも考えさせられます。

しかしそういった社会のシステムの歪みを訴えたいのは解るのですが、作られたお話なのでもっと劇的でも良いような気もするのですが、意外と淡々としています。例えば山口県の母子殺害事件の遺族の方が訴えるような力強さがありません。それから警察の捜査の表現にしても非常にお粗末です。実際の警察はもっと粘っこく調べるでしょう。

それでも主役クラスのお三方はいい演技をしていたと思います。時間とお金のある方はご覧下さい。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 11:32│Comments(0)映画
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