2009年11月23日

映画「あの日、欲望の大地で」感想文

静岡シネ・ギャラリーでの鑑賞です。

高級レストランのフロアマネージャーとして働くシルヴィア(シャーリーズ・セロン)。仕事のできる彼女だが、私生活では多くの男と情事を繰り返していた。そんな彼女の前にカルロス(ホセ・マリア・ヤスピク)と言う男が現れる。片言の英語しか喋れない彼だが、彼はある女性を探していた。彼の友人のサンティアゴ(ダニー・ピノ/J・D・パルド)は飛行機事故で重傷を負い、彼の一人娘のマリア(テッサ・イア)の母親を探すようにカルロスに依頼したのだ。マリアの母親のマリアーナ(ジェニファー・ローレンス)とサンティアゴには不幸な過去があった。マリアーナの母親とサンティアゴの父親は不倫関係の挙句、情事の最中に事故死していた。父親が死んだ理由を知りたがったサンティアゴは、マリアーナと会ううちにお互い恋仲におちてしまう。

「21グラム」や「バベル」などの脚本家として知られるギジェルモ・アリアガが、監督として初めて撮った長編映画です。主演で製作にも加わったシャーリーズ・セロンはオスカー女優ですが、どうも私は「イーオン・フラックス」のイメージが抜けきりません。彼女の母親役に「セルラー」のキム・ベイシンガー。主人公の少女時代を、この作品で第65回ベネチア国際映画祭の新人賞を受賞したジェニファー・ローレンス。

さて「バベル」の脚本を担当したアリアガ監督らしく、主人公の少女時代を、彼女の母親の死の前後に分けた時間と、現在の三つの時間が絡み合いながら展開していきます。わかりづらい展開なのですが、その「時間」の代表的な3人の女優さんを場面の切り替わりの分かりやすい段階で登場させることによって、見る側に解りやすくさせています。そして絡み合った時間を無理なく合わせて、最終的にホッとさせる着地点に持って行っていることにも好感が持てます。

しかし母親の死の設定にやや無理があること、メキシコ人でも医者なら英語理解するだろっと言ったような、細かいところにツッコミの一つも入れたくなる気がします。

私が観る限り、「バベル」なんかより、全然レベルの高い作品に仕上がっていると思います。時間のある方はぜひご覧ください。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 00:12│Comments(0)映画
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