2010年04月02日

映画「シャネル&ストラヴィンスキー」感想文

映画「シャネル&ストラヴィンスキー」感想文

静岡シネ・ギャラリーでの観賞です。

1913年、パリで初演されたバレエ組曲「春の祭典」は、会場に観客たちの賛否の渦が巻き起こり、警察まで出動する騒ぎになった。この会場にいたココ・シャネル(アナ・ムグラリス)はイゴール・ストラヴィンスキー(マッツ・ミケルセン)の才能を見出す。ロシア革命の渦の中で祖国を離れたストラヴィンスキーはパリを訪れる。病弱の妻とたくさんの子供を抱えたストラヴィンスキーは、すでにデザイナーとして成功を収めていたシャネルと知り合い、ストラヴィンスキー一家をパリ郊外の自分の別荘に住まわせ、作曲活動に集中できる環境を提供した。同じ屋根の下で暮らすうち、二人の関係は親密なものになっていく。

デザイナーのココ・シャネルと作曲家のイゴール・ストラヴィンスキーの関係を描いた映画です。監督さんは「ドーベルマン」のヤン・クーネン。ストラヴィンスキー役に「007/カジノ・ロワイヤル」のマッツ・ミケルセン。シャネル役に、実際シャネルのイメージモデルも務めている「そして、デブノーの森へ」のアナ・ムグラリス。

さて作曲家とその妻、そして女パトロンの三角関係の昼ドラ風の展開になりがちですが、実際のところはそんなドロドロ感はありません。まず「春の祭典」の初演シーンで圧倒される音楽と舞踏の威圧感はなかなかのものですし、劇中で演奏されるピアノ曲も力強さがあります。また三角関係が破綻してくる際も、男のバカさ加減が良く出ていると思いますし、ストラヴィンスキーを突き放す際のシャネルの言葉は、男には結構ズシリときます。

ただストラヴィンスキーやシャネルの生涯をざっと知っていたほうが面白いと思いますね。やや予習が必要と言ったところでしょうか。また話の落としどころも非常に苦しいなといった印象を受けます。エンドロールの後のワンシーンは「そう来るかい!」と苦笑いしてしまいます。また「春の祭典」や「シャネルの5番」の誕生の裏に…、みたいな部分があるのですが、作品を観ている限りではそんなに関係ないんじゃないの??と思いますね。

お風呂の水面に浮かんでくるマッツ・ミケルセンさんを見て、フレディ・マーキュリーを思い出してしまいました。時間とお金のある方はご覧下さい。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 00:08│Comments(0)映画
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