2011年06月09日

映画「津軽百年食堂」感想文

映画「津軽百年食堂」感想文

シネプラザ・サントムーンでの観賞です。

東京でバルーンアートをして生活の糧を得ていた大森陽一(藤森慎吾)は、結婚式でのバイトでカメラマンの筒井七海(福田沙紀)と知り合う。彼らは同じ青森県弘前市の出身であることが縁で一軒家をシェアすることとなった。陽一の実家は大森食堂と言う弘前では名の知れた津軽そばを食べさせる食堂を実家に持ち、七海は十年前に父親を亡くし、実家の写真館は廃業してしまった。大森食堂は明治の末期に初代の大森賢治(中田敦彦)が自家製麺と独自の出汁を使った津軽そばが評判の屋台を出していた。それから三代目の陽一の父の大森哲夫(伊武雅刀)と陽一は、食堂を存続に対して折り合いがあまりよくなく、疎遠となっていた。そんなある日、陽一のもとに哲夫が交通事故で入院したとの知らせが入る。

作家・森沢明夫の同名小説を原作に映画化したものです。監督さんは「ヒポクラテスたち」の大森一樹監督。主演の実家の食堂を守ろうとする青年役にお笑い芸人オリエンタルラジオの藤森慎吾。食堂を開いた初代の青年役に同じくオリラジの中田敦彦。女性カメラマンの役に「ヤッターマン」の福田沙紀。

代々続く食堂に愛着がありながらも無理して疎遠にしている主人公を、オリラジの藤森慎吾が「下手なり」に好演しています。最近「チャラ男」キャラが定着してきた彼ですが、底辺に流れるのはこちらかな、といった気がします。また東北人の粘り強さ、頑固さ、朴訥さがキャラクターの中に強く表現されています。また弘前城の桜がきれいですね。そして観た帰りに、津軽そばでなくてもそばが食べたくなる気持ちが掻き立てられます。

しかし作品全体で、構成のチグハグさが少し目立つ気がします。初代の明治末期のくだり、現代の食堂のくだり、そして女性カメラマンの実家のくだりが上手に整合性が取れていないんですね。話が上手く噛みあっていないように感じるんです。特に食堂の明治末期と現代は、何らかの整合性が見られないとおかしいのに、それが非常に見えづらいんですね。話そのものの素材の良さが感じるだけに非常に残念な気がします。

何か良くも悪くも大森監督らしさが出ている気がします。時間とお金のある方はご覧下さい。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 00:18│Comments(0)映画
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