2011年11月16日

映画「マネーボール」感想文

映画「マネーボール」感想文

TOHOシネマズ名古屋ベイシティでの観賞です。

アメリカ・メジャーリーグ有数の貧乏球団のオークランド・アスレチックス。選手に支払われている年棒はニューヨーク・ヤンキースに比べて極端に少ない。そのゼネラル・マネージャーのビリー・ビーン(ブラッド・ピット)は、過去にニューヨーク・メッツに期待されて入団し、成績が伴わず、挫折し、スカウトから現在の地位になっていた。2001年、アスレチックスはその選手年棒の低さに反し、ジェイソン・ジアンビらの活躍によりポストシーズン進出を果たすが、ワールドシリーズ進出はならなかった。2002年、ジアンビを始めとする主力選手が他球団に引き抜かれ、アスレチックスは骨抜きとなる。ビリーはトレード交渉に訪れたインディアンスの事務所で気になる青年を見つける。彼の名はピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)。見た目からも野球経験の無い彼だが、独自のデータに基づく野球理論を持っていた。ビリーはピーターをアスレチックに招き、チームの改革に着手する。

アメリカ・メジャーリーグの貧乏球団を独自の理論で強豪球団に育て上げた実在の男の半生を描くヒューマンドラマ。監督さんは「カポーティ」のベネット・ミラー監督。主演のチームGM役に「イングロリアス・バスターズ」のブラッド・ピット。彼を補佐するブレインの青年役に「僕の大切な人と、そのクソガキ」のジョナ・ヒル。GMと選手起用で対立する監督役に「パイレーツ・ロック」のフィリップ・シーモア・ホフマン。

日本のプロ野球でも現場と背広組は相容れない部分があります。ファンの目に触れる現場側の立場でなく、「フロント」の立場で作られた作品です。貧乏球団がヤンキースやレッドソックス等のリッチなチームに勝つために「出塁率」に焦点を合わせ、安価で従来の定説を無視したチーム作りを主人公たちはしていきます。野球選手として挫折した過去を胸に、現場に対して冷徹にある時は感情を剥き出しにしてあたるGMをブラッド・ピットが好演しています。また彼のブレイン役のジョナ・ヒルが演じる、気弱なアナリスト役がすごく印象に残ります。

ただ野球のルールやデータの見方、そしてトレードや解雇が日常的に行われるメジャーの状況をわかっていなければ、この作品を本当に楽しめることができないかも知れません。ブラッド・ピットという強烈な人気俳優を使っていると、ブラピ目的で来る人はブラピは良かったけど、作品の内容はよくわからないって事になりかねないんじゃないかなと言う懸念が残ります。

ほんの少しイチローが出ていましたね。あまり取り上げられないポジションの男の孤独と闘いを楽しんでもらいたいと思います。時間とお金のある方は是非ご覧下さい。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 01:13│Comments(0)映画
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