2012年05月03日
映画「アーティスト」感想文
MOVIX清水での観賞です。
無声映画のスター俳優のジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は絶頂期にあった。公開された映画の舞台あいさつ後の映画館の外。記者たちに囲まれる喧騒の中、ちょっとしたアクシデントで若い女性ペピー・ミラー(ベレニス・ベジョ)と出会う。ジョージの大ファンのペピーは彼に近づくために映画会社のエキストラになった。スタッフにアピールするため、ジョージと写った新聞を持って。そしてジョージの映画に共演することに成功する。撮影中、ジョージの楽屋に忍び込んだ彼女だったが、ジョージに見つかってしまう。ジョージはペピーに「女優になるなら特徴的な何かが必要だ」と彼女の口元にホクロを描いた。エキストラだったペピーだが、その内に端役をもらうようになって来る。一方スターとして君臨しつづけるジョージの前に映画の転機が訪れる。トーキーの登場だ。映像に音声が加わる「映画」をジョージは「こんなものはファンに受け入れられない」と笑い飛ばしたが、映画会社はサイレント映画の製作を止め、トーキーに移行することを発表する。そしてそこで売り出す俳優の中にペピーの名があった。ジョージは映画会社と決別し自費でサイレント映画の製作に取り掛かる。しかしそれには大変な資金を必要とした。
2011年アカデミー賞作品賞を取った作品です。サイレントからトーキーへと移り変わるころのハリウッドを舞台に、スター俳優の葛藤(かっとう)と愛を美しいモノクロ映像でつづるサイレント映画です。監督さんは「OSS 117 私を愛したカフェオーレ」のミシェル・アザナヴィシウス監督。主演の無声映画のスター役に「ブルー・レクイエム」のジャン・デュジャルダン。エキストラからトーキー映画のスターに登りつめる女性役に「ブラウン夫人のひめごと」のベレニス・ベジョ。運転手の役に「スパイダーマン3」のジェームズ・クロムウェル。
さて私たちアラフィフの世代でも馴染みが薄いサイレント映画。セリフが無いその世界はいろんなイメージを湧かせてくれます。それは少し落語に似た感覚があります。落語の噺家さんが語るセリフでスクリーンを思い浮かべるのと逆に、スクリーンを見てセリフを思い浮かべる感じです。それは結構楽しいものです。また映画賞をも取った犬の演技は本当に素晴らしい。助演男優賞を差し上げたい。確か雄でしたから。
ただ万人受けするかと言えばそうでないような気がします。イマジネーションを要求されることは人によって苦痛かもしれませんし、面白くなく感じると思います。それからここまでやるのなら完全なサイレントにしてもらいたかったなと少し思います。
単純なストーリーが、サイレントに慣れない今の人たちにも受け入れやすくなっていると思います。温故知新。時間とお金のある方は是非ご覧ください。
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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 08:59│Comments(0)
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