2012年06月14日

映画「レンタネコ」感想文

映画「レンタネコ」感想文

MOVIX清水での観賞です。

都会の郊外に住むサヨコ(市川実日子)。彼女は大好きだった祖母の仏壇がある一軒家に暮らしていた。サヨコは生来ネコが寄ってくる性質で、今も彼女の家にはたくさんのネコが住んでいた。時折家に住みつくネコたちを数匹連れ「レンタネコ」と称し、ネコを貸し出す仕事をしていた。そんな彼女を周囲は奇異の目で見ていた。ある日、一人の老女が彼女のもとにネコを貸して欲しいと近づいてきた。老女は吉岡(草村礼子)と言い、夫を亡くした後に一匹のネコと暮らしていたのだったがそのネコを亡くしたばかりだった。いつ自分もそちらのほうに行くかわからない吉岡は、それまでの短い間に自分の心の「穴」を埋めてくれる存在を探していたのだった。そのようにレンタネコ屋には心に「穴」をネコの力で埋めてもらいたい人たちが集まってきた。そしてそんなサヨコにもどうしようもない心の「穴」が存在した。

猫を通して人と人のきずなを描く心温まる人間ドラマです。監督さんは「かもめ食堂」の荻上直子監督。主演のレンタネコ屋を営業する女性役に「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」の市川実日子。隣人の謎のおばさん役に「サラリーマン専科」の小林克也。主人公にネコを借りる老女役に「HOME 愛しの座敷わらし」の草村礼子。久しぶりに再会した主人公の同級生役に「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」の田中圭。

さて「めがね」や「かもめ食堂」で独特な世界観を描く荻上直子監督の作品です。今回もその世界観は生きていて、ほとんどありえない設定を実に自然にゆるりと描いています。設定はありえないのですが、それを取り巻く人間たちの物語は本当にそこらへんに落ちていそうな個々のストーリーを、実力のある役者さん達が印象深く演じています。またいろんなトコに出てくるネコたちが実に印象的。実に可愛らしく撮られています。

ただこの監督の作品らしいのですが、緩い展開でストーリーに締まりが無いのも事実です。落としどころもスッキリしない感じがします。これはあくまで個人的な見解なのですが、レンタカー屋が車の車格で料金を区分けしているのは主人公さんが言っているような事ではないわけですよ。まぁ世間知らず感を出したい演出だったと思いますがね。

前出通り独特な世界観を持つ作品です。やや好き嫌いがでてしまう作品かなと感じますが、ネコを見ているだけでもほのぼのとする一本です。時間とお金のある方はご覧下さい。


◆清水落語王国のケータイサイト(PCでも見られます)
http://www.just.st/308297/
◆清水落語王国Web管理人のTwitter(PC版)
http://twitter.com/srakugo_now/
◆清水落語王国Web管理人のTwitter(モバイル版)
http://twtr.jp/user/srakugo_now/status



同じカテゴリー(映画)の記事画像
映画「フローズン・グラウンド」感想文
映画「凶悪」感想文
映画「マラヴィータ」感想文
映画「グランド・イリュージョン」感想文
映画「そして父になる」感想文
映画「ゴースト・エージェント/R.I.P.D.」感想文
同じカテゴリー(映画)の記事
 映画「フローズン・グラウンド」感想文 (2014-01-14 00:01)
 映画「凶悪」感想文 (2014-01-13 00:01)
 映画「マラヴィータ」感想文 (2013-12-20 00:03)
 映画「グランド・イリュージョン」感想文 (2013-12-13 00:52)
 映画「そして父になる」感想文 (2013-11-25 00:20)
 映画「ゴースト・エージェント/R.I.P.D.」感想文 (2013-11-11 00:00)

Posted by 清水落語王国Web管理人 at 01:05│Comments(0)映画
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
映画「レンタネコ」感想文
    コメント(0)