2013年02月18日

映画「さよならドビュッシー」感想文

映画「さよならドビュッシー」感想文

MOVIX清水での観賞です。

音楽関係の高校に通う香月遥(橋本愛)と片桐ルシア(相楽樹)。二人はいとこ同士であった。幼いころから仲の良かった二人だったが、ルシアの両親が彼女が幼いころに外国で行方不明になり、ルシアは大きな会社を経営する祖父の香月玄太郎(ミッキー・カーチス)の住む家に遥の一家と共に暮らしていたのだった。二人は共にピアノを習い、遥はピアニストになる固い決意をしていたが、ある夜ルシアは遥にピアニストになることをやめ、別の道に進むことを告げる。ショックを受けた遥にルシアは「将来満員のホールで、遥が私のためだけにドビュッシーの『月の光』を弾いて欲しい」と頼み、遥の背中を押した。しかしその夜ルシアと玄太郎の住む離れが火事に見舞われる。その夜ルシアの部屋に泊まりに行っていた遥もそれに巻き込まれた。二人の焼死体が発見され、一人が大やけどを負って助け出された。遥の両親の呼びかけに遥は目が覚めた。全身の皮膚移植を受けた彼女は元通りの顔になっていたが、リハビリは非常に厳しいものとなった。しかしそれに耐えた遥は再びピアニストへの道を進もうとする。しかし世間は冷たい反応だった。高校の先生は普通高校への転校を勧め、ピアノの先生にはピアニストへの道を断念するように意見された。しかしそのピアノの先生のところに調律師として来ていたピアニストの岬洋介(清塚信也)は彼女の指導を買って出る。その指導力もあって遥はどんどん上達していく。しかしそれと同時に遥の身の周りに、彼女を狙ったような事故が起こり始める。

第8回「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた中山七里の小説を映画化したものです。監督さんは「クロエ」の利重剛監督。主演のやけどを負いながらもピアニストを目指す少女役に「ツナグ」の橋本愛。主人公を指導するピアノ教師役にテレビドラマ「のだめカンタービレ」の吹き替え演奏で知られる人気ピアニストの清塚信也。主人公のいとこ役に「リアル鬼ごっこ4」の相楽樹。

さて例によって原作を読まずに映画を観ている訳ですが、ある意味展開を忘れるほどのピアノ演奏のすごさがあると思います。これは役者としてはあまり実績の無いピアニストの清塚信也さんを起用したことにあるような気がします。確かに演技は上手ではありません。しかし引き込まれるような迫力のある演奏はさすがだなと思います。その他ショパンやドビュッシーの演奏がたくさん出てきていますが、清塚さんに限らずスクリーンに引き込まれます。また「告白」で初めて意識した橋本愛さん。その後出演された作品でも印象に残る演技をしていますが、この映画での演技はすごく印象に残りました。このまま順調に階段を上って行って欲しいなと思います。

ただ強烈な音楽に目をはぐらかされますが、ミステリー映画としてはいかがでしょうか?確かに想定にある話の展開なのですが、自分ははぐらかされているうちに忘れてしまい、からくりを知ったときには「あっ!」と思いましたが、原作を読んで来た方、またはミステリー映画を期待して来た方はこれを観てどう思ったでしょうか?また演出の仕方がどうもしっくりこない部分があります。敏腕医師役の吉沢悠さん、音楽学校の校長と教師役の戸田恵子さんと三ツ矢雄二さんの声優コンビ。あれで良いんでしょうかねぇ…。

しかし個人的には結構満足できました。でもCBCが製作に入っているせいか、名古屋押しが強烈でやや苦笑い。時間とお金のある方は是非ご覧ください。


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Posted by 清水落語王国Web管理人 at 00:15│Comments(0)映画
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